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失敗したくない!ミドリガメを安全に冬眠させる方法

   

ペットとして飼育されることの多い「ミドリガメ」。

日本にも帰化しており、冬を越し繁殖しています。

しかし飼育下ではまちがった「冬眠」の方法で、多くの方が失敗しています。

今回はミドリガメの「冬眠」を「失敗」させないための方法のお話をします。

◆ミドリガメとは

ミドリガメとは「ミシシッピアカミミガメ」という亀の幼体の呼び名です。

日本では古くからペットとして飼育されており見かける機会もとても多い種類です。

(画像:ミドリガメについて書かれた本などでどんなカメなのか知ろう)

しかし一般的すぎるゆえにミドリガメの正しい生態についてはあまり知られておらず、間違った認識をされていることも多い種類です。

ミドリガメはメスであれば甲長が20センチ以上に成長する種です。オスでも10センチを越えます。

(甲長と甲羅の長さで手足、頭部は含めません)

販売されているのはとても小さな「緑色」のカメですが大きくなるとその色ではありません。

とても魅力的なカメなのですが「事前にどんなカメなのか」知らずに飼育してしまい手に負えなくなる方も多いので気をつけてください。

彼らは日本に「帰化」しています。元々は海外のカメですが日本国内でも冬眠を行い棲息することができています。

そしてその「冬眠」も間違った認識をされていることがあり、それが「冬眠の失敗」の大きな原因となっています。

その多くが「ミドリガメ=寒くても平気な丈夫なカメ」だという勘違いからです。

本当のミドリガメの冬眠とは、寒い冬を生き延びるために「命がけ」で行われることなのです。

それを理解しなければ冬眠の「成功」へはなかなかつながりません。

◆自然環境と飼育環境の違い

飼育下と自然下では大きく環境が違います。その一番の違いは「飼育環境は狭い」ことです。

自然で冬眠する彼らは「十分な水深」や「身体を潜らせれる土」等その身体を限界まで冷やしてしまわぬ為の条件が揃っています。

飼育下は限られたスペースなのでその条件が揃わず冬眠に失敗して凍死してしまうことがあります。

それに加え自然下には「豊富な餌」があります。

飼育下は人間の管理により餌を与えますが「十分に栄養」を与えないと冬眠に対する体力が足りず死んでしまうこともあるのです。

冬眠を成功させるためにはそれらの「違い」を上手く埋めなければなりません。

◆「寒い」から「冬眠」

具体的な冬眠方法をお話する前にもう一つ大事なことを覚えてください。
冬眠は「寒い」から行うということです。当たり前のことですがそれがとても大切で、多くの方がこれを起因とした失敗をします。

例えばカメを室内、玄関先等で飼育しており「冬眠」させているつもりの場合「生活の温度で上がってしまう水温」によりカメが実は「起きていた」ということになりうるのです。

それに気が付かず「餓死」させてしまう事があるのです。

寒さにより「代謝」を落としあまり動かないようにしている彼らの「体温」は「水温」に依存することになります。

ですから、あまり「冬眠中の水温」の変動があるのは問題なのです。

◆冬眠をさせよう「準備編」

それでは冬眠の具体的な方法を書いていきます。

・水深のある容器

まず用意したいものは「できるだけ大きめの水深の深い容器」です。

容器を選ぶときは水槽等の透明なものはできるだけ避けてください。横から日光が入りカメを起こしてしまう危険があるからです。

そして水深は最低でも30センチ以上は欲しいです。水量と深さで「水底で冬眠するカメ」を守ります。

浅すぎるものでは氷がはった時カメの体内までダメージが行きますし、水量が少なければ温度変化が「下がというる意味でも上がるという意味でも」変化しすぎるのです。

・砂をひこう

(画像:観賞魚用の砂は入手もしやすい)

できれば底に砂をひいてあげましょう。砂は「その辺にある砂」ではなく「飼育用」を用意してあげると良いです。

自然採集では変な雑菌を持ち込んだりしますし、飼育用でないものは「水質に悪影響」を及ぼす場合があります。

これはベランダ等で飼育している場合の「下から冷える」事を緩やかにすることになります。

こちらは通常の飼育で使用すると汚れがたまりやすいので「冬眠用」として考えてください。

(夏場などは限られた飼育スペースで汚れをためず、掃除をしやすくするために底には何もひかない事が推奨されます)

冬眠中はあまり水を汚しませんから問題ありません。

冬眠から目覚めたら取り出す形となります。

・落ち葉

多くの方がこれを使用し成功へつなげています。亀を落ち着かせる要素、保温、それに落ち葉の成分による効果等があるようです。

ただ落ち葉ならなんでも良いというわけではないので注意してください。

毒性が強いものや腐敗の速いものは逆に問題です。

よく使用されるのは「コナラ」や「クヌギ」等のどんぐりを実らせる「ブナ科」の樹木の葉。

これらを二週間くらい水に晒し「アク抜き」をしたものを使用します。

アク抜きはしっかりと葉を水につけ「水に色がついてきたら」新しい水に交換します。

水に浮く場合は最初は重しをのせて沈めておけばよいです。

アク抜きした落ち葉をできるだけ水底に厚めにいれてあげてください。

このセットは、カメの活性が完全に落ちる前の10月頃から準備をはじめたいものです。何故かと言うとカメははやければ11月には冬眠に入るからです。

◆冬眠できるカメとそうでないカメ

冬眠は全てのカメができるわけではありません。

カメは「自然下でも冬眠中に死亡」することがあるくらいだからです。

ですから、飼育下でも冬眠できる状態づくりが大切なのです。

基本的に水温が15℃以下に落ちてくるとカメは餌を食べなくなり始めます。

冬眠前には彼らは胃や腸を空にして体内での負荷を減らします。

しかしそれとは反するように「しっかりと栄養を蓄えた身体」がないと冬越しができません。

(画像:エサは偏りがないようにいろいろと与えたい)

そしてその栄養は一年の中の「活動期」に「どれだけ体内に蓄えられたか」なのです。夏にしっかりと餌を食べていないカメでは冬眠は不可能な場合が多いのです。

また小さな「子ガメ」も冬眠には向いていません。

もちろん自然下では冬眠しているのですが「大人のカメ」に比べ「子ガメ」はその間に多く命を落としているという事実があるのです。

それは自然淘汰なのですが「強い個体」しか生きれないということですので飼育下では避けておいたほうがよいでしょう。生後一~二年は特に弱いです。

それともう一つ加温や保温により「何年も冬眠を経験させず越冬させていた」カメも避けてください。

彼らはその生活に慣れてしまっていますので、冬を越せない可能性があるのです。

冬眠は「大人の健康なカメ」でも失敗することがあるので、それ以外のカメは大人しく加温飼育してあげるほうが無難です。

◆冬眠の開始

寒くなるのに合わせ「先に用意した冬眠用」の容器でカメを飼育しましょう。

11月にはだんだんとカメは冬眠へと向かうため餌をあまり取らなくなり、やがて食べることをやめます。

それに従い、冬眠まで一月ぐらい「餌を食べさせない」ことも大切です。

気温10℃これがカメの冬眠開始の目安です。

完全に冬眠するまでは「甲羅干し」をするカメもいますので陸場をなくさないようにしてください。

そのためにも広めの容器が良いのです。

やがて自然とカメは冬眠していきます。

◆冬眠中の呼吸について

カメは普段「肺呼吸」に頼っている爬虫類です。

しかし冬眠中は水中でじっとしているので「どうやって呼吸しているのか」不思議に感じる方も多いと思います。

実はカメは冬眠中は「皮膚呼吸」などで水中の酸素を取り入れているのです。
そこから一つ感じてほしいことがあります。それは、それほどに「カメの活動量」が落ちているということです。

冬眠とはそのような状態のことをいうのです。

活動量を落としエネルギーを消費しないようにする。そうすることで厳しい冬を越していきます。

なので冬眠中のカメを起こしてしまうことはとてもよくないことなのです。

◆冬眠に入ったら気をつけたいこと

冬眠中は注意したいことがいくつかあります。

いかにその主なポイントをまとめますので参考にしてください。

また以下の様な条件がそろうように「冬眠用の容器を設置したり対策」することが大切です。

・水温対策と遮光

これが一番難しいかもしれません。

適切な水温は約5℃。

そのくらいの水温がカメの冬眠には適しています。

(画像:断熱材の利用で変化を緩やかに)

寒くなりすぎる場合は断熱材を容器にまいたり、霜が降りたりしないように板で守ったりしましょう。

0℃以下になるのはとても危険です。

逆に日があたりすぎ、水温があがるとカメが目覚めてしまいます。

冬眠に入ったら何かで日光を遮ってしまうのがよいでしょう。

10℃をこえてしまうと「中途半端」に活動がはじまり無駄に体力を消耗してしまうので気をつけてください。

冬眠前からまめに水温を計測しておくと安心です。

・密閉しない

カメの冬眠時に容器に蓋をする方法もよく紹介されています。

保温効果や雪から守るのを狙ったものですが、必ず「密閉」しないように気をつけてください。

そう多く、大きくする必要はありませんが、必ず隙間や空気穴を開けるなどをしましょう。

水中での皮膚呼吸を主にしてるとはいえ「爬虫類」です。容器内のある程度の空気の行き来は必要なのです。

・水の蒸発

冬でも水が蒸発します。この時に水を足していくのですが「同じ温度のものを静かに」足すようにしましょう。

高い温度のものではカメが目覚めてしまいますし、激しく注いでは環境が壊れてしまいます。

・氷を張らせない

これも重要です。朝方薄く貼る氷を見つけた場合はすぐにとりのぞきましょう。

氷はだんだんと分厚くなることがあります。また雪等が入らないようにする事も防止につながります。

・掃除はしない

冬眠中は餌を与えないのですから掃除は必要ありません。

逆にそれで刺激を与えてしまっては失敗します。水換え等もやめておきましょう。

上記のようなポイントに気をつけながらカメの冬眠を「見守って」ください。

このような理由から「冬眠中だからといって」あまり観察をしないのもよくないのです。

そのままカメは水中で「春がくるまで」眠り続けます。

20℃をこえたあたりから彼らは餌をとりはじめ、冬眠で失った体力を戻し、また次の冬眠につながる栄養を蓄えていきます。

春先3月頃になったら日除けをどけて明るくし「目覚め」がもうすぐだとカメたちに教えてあげましょう。

◆冬眠の難しさと加温飼育

ここまで読んで気づいていただけたと思いますが、実は冬眠は「少し難しい」部類の飼育法になるのです。

カメにとっても飼育者にとっても冬眠は「夏場の栄養や目覚めの時期を考えれば」冬場だけでなく一年を通しての課題となるのです。

自信がない方は「加温飼育」で冬をやり過ごすこともよいでしょう。

多くの飼育者が「リスクがあるから冬眠させない」という方法で飼育しています。飼育下は屋外であっても「完全な自然ではない」ということを念頭に置いておくようにしましょう。

冬眠をさせるときは「今年このカメは冬眠で冬を越せるか」と考えてみることが重要かもしれません。

◆帰化問題

冬眠の話と合わせてもう一つ大切なことをお話します。

飼育されている方はミドリガメを決して「逃がさない」でほしいのです。

もう随分と前からミドリガメ「ミシシッピアカミミガメ」の帰化は大きな問題となっています。

場合によっては販売や飼育が禁止されることにもつながりかねません。

また現在では自然界に増えすぎたミドリガメの存在が「他の種」を追いやったりしてしまい、生態系の破壊につながっています。

そしてそれが原因で「駆除対象種」としてミドリガメ自体が殺処分されている事実もあります。

ミドリガメに限った話ではありませんが、愛情以外にも責任を持って飼育してください。

そのひとつのきっかけとして、とても興味深い「カメの冬眠」を知っていただけたら幸いです。

◆ミドリガメの冬眠ということ

最後になりましたが、冬眠は繁殖を促したり、本来のカメの生活リズムで飼育したからこその良い面も存在するのは事実です。

自然の中で彼らは「生息できる場所」にいます。

しかし飼育下では冬眠を含めた様々な事を飼い主が決めるしかありません。

ですから「知ること」がとても大切になってくるのです。

冬眠ということを考えると、飼育下というものと自然というものの違いを知る大きなきっかけになると思います。

正しく知り、環境を用意し、ちゃんとした世話をする。冬眠はある種の飼育の集大成かもしれません。

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