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pHペーハーって何?弱酸性?アルカリ性?初心者の知りたい水質の話

   

熱帯魚の解説を読んでいると、弱酸性、アルカリ性、中性などという言葉がよく出てくると思います。

他にもPH、ペーハーなどの数値で表されているものも…

実はこれは水質を表す言葉なのです。

今回はそんなペーハーのお話をしていきます。

◆はじめに

今回のお話はpHを気にしたことのない初心者さんには難しいかもしれません。

ですので今回は最初に大切なポイントをまとめようと思います。

今回のお話は
・pHというものが何を表しているのかを知ること
・魚によりpHの好みがあるということを知ること
・pHに影響のあるものは意外と多いということを知ること
・初心者さんこそpHの数字だけに振り回されないように
ということです。

それではここからそのお話をはじめていきます。

◆熱帯魚の図鑑

熱帯魚の図鑑を見ると魚ごとに色々なデータが書かれていると思います。

最大全長、好む餌、水温…そしてpH(ペーハー)

(画像:弱アルカリ性を好むと言われるフロントーサ

図鑑によっては数字で表すpHではなく、
弱酸性~中性
というような書き方をしているものもあるでしょう。

図鑑におけるこれはその魚がどのような水質を好むかということなのです。

もちろん水質にはpH以外にもいろいろとありますが、この要素はとても大事なのです。

◆アクアリウムにおけるpHとは

pHというものは何かという事を調べていこうとするととても難しい話にすぐぶつかります。

初心者のかたは混乱を避けるため、まずは少し簡単に考えてみましょう。

熱帯魚の図鑑を見るとpHは[6.0]や[7.0]などという数字で書かれていると思います。

この数字が表すものが、その魚が弱酸性を好むのか、アルカリ性を好むのかという目安です。

簡単に言うとpH7.0が中性と呼ばれ、それよりも数字が小さければ小さいほど水質は酸性により、高ければ高いほどアルカリ性によるということです。

中性は、そのどちらでもありません。

pH6.0は弱酸性、pH8.0は弱アルカリ性です。

アクアリウムにおける、この[弱]という表現はやや曖昧だったりしますが、そのあたりはいろいろな飼育者さんの感覚が入りますので仕方がないかもしれません。

pHとはアクアリウムの用語ではく、いろいろなもの(石鹸等)にも使用されるものです。

しかし世の中の多くの製品で使用されている弱酸性という感覚と、アクアリウムにおける弱酸性という感覚には、数値にややズレがあることをおぼえておきましょう。

基本的にはアクアリウムにおいては

中性は7.0
弱酸性は6.0~6.5
弱アルカリ性は7.5~8.0

あたりをさすことが多いです。

(画像:低めのpHで飼育されることも多いミウア

特別な理由があり、pH5以下まで下げた水を用いた水槽は「この水はかなり酸性によせている」と表現されたりもします。

◆pHと魚の関係

単純な話をします。

弱酸性を好む魚と、弱アルカリ性を好む魚、一緒に飼育するとどうなりますか?

これが水質の考え方の基本ではあります。

観賞魚として飼育される魚の中には、慣らすことにより問題なく本来の好みではない水でも飼育できる魚もいたりするのでややこしくなるのですが、とりあえずその話は置いておきましょう。

初心者さんが考えるにあたりわかりやすく言うと、好むphの数字に差があればあるほど一緒に飼育しづらくなる、というかんじでしょうか。

正直、中性付近を好む魚同士は、中性で揃えてしまえば特に問題になることが少なかったりします。

しかし魚の中には弱酸性でなければ調子を崩してしまう…というものも存在するのです。

基本的にはこのあたりの水質にうるさい魚は、飼育難易度が上がるので初心者向けとしては紹介されません。

しかしこのような種を飼いたくならない保証はどこにもないのです。

そのためにこのpHというものを知っておく必要があるのです。

◆pHをあげるもの、さげるもの

それではこのpHをあげるもの、さげるものを知っていきましょう。

水槽に入れる砂や、レイアウト素材、一部の濾過材などはこのpHに影響を及ぼします。

(画像:サンゴ砂 コーラルサンド

例えばサンゴ砂を使用すると水質がアルカリ性に傾くのでそれを利用してアルカリ性の水質を維持したりします。

いろいろな解説を読んでいると、サンゴ砂を入れるとペーハーが上がる、と表現されることがあるのはこのためです。

このサンゴ砂、当然ながら入れる量や製品の違い、使い方や使用期間などで水質への影響はかわります。

サンゴ砂を使用しても水槽内に酸性へと傾ける物質が多い場合は、アルカリ性へとならないこともあります。

この話は難しいので、初心者のかたは
弱酸性を好む魚の水槽の底床にはサンゴ砂を使わない
というシンプルなところから考えはじめてみてもよいかもしれません。

他にも水質へと影響のあるものは多いです。

例えばアルカリ性になる可能性のあるものは
サンゴ砂
何種類かの石
貝殻
などがあります。

弱酸性になる可能性のあるものは
流木
一部の製品を覗いたソイル
マジックリーフなどの落ち葉系
などです。

もちろんサンゴ砂でお話したように、ものにより水質への影響度は違います。

マジックリーフなどはそもそも弱酸性の水を作るために使用されたりしますから影響が出やすく、石や流木などはそう多量ではなければpHにあまり影響を及ぼさないこともあるのです。

これ以外にも目に見えない餌の食べ残し、魚の排泄物、枯れた水草なども影響しているのです。

感覚をつかむまではこれは少し複雑に感じるかもしれません。

初心者さんによく、水換えで水質を中性付近に維持していれば調子の良い魚が勧められるには、これが一番管理が楽だからという理由があったのです。

逆に今回の記事内で紹介したフロントーサミウア(アピストグラマsp.)が初心者向けではないと言われるのは、このような理由もあったのです。
注:初心者向けではないと言われるのはpHだけではありません。

日本国内の水道水は中性前後のものが多いため、弱酸性や弱アルカリ性などの水を保つのは、ある程度の経験や知識が必要だったりするのです。
※地域や状況によっては水道水が中性でない場合もあります。

◆pHだけにとらわれない飼育を

pHをはかるのはペーハーメーターやペーハー測定器と呼ばれる電子式のものや、試薬、試験紙などがあります。

(画像:pH試薬

それぞれに特徴、精度などがありますがこのようなもので計るのです。

pHを学びたい方は、最初は目安として安価な試薬等ではかる…そんなところから初めてみてもよいかもしれません。

(画像:貴方のベタの飼育は中性?弱酸性?)

その時に大切なのが、魚や水草の様子を見ながら行うということです。

細かいようですが、魚の飼育環境、水槽内に何匹いるのか…ブリード(養殖)なのかワイルド(野生採集)なのか…どこでどのようにブリードされたものなのか…

同じ魚でも慣れているpHが違うこともあり、さらにいうならばその慣れているpHが正解とも限らない、そういうこともあるのです。

ようするに、数値ばかりに囚われていても良い結果が出ていなければ意味が無いのです。

魚の健康はpHだけできまるわけではありません。

pHは水質と言うものの中ではひとつの要素にすぎません。

もちろん軽視すべきということではありませんが、pHの数字を前後させることよりも魚の調子を良くすることのほうが大切だということを絶対に忘れないようにしましょう。

pHを理解するということは、pHに振り回されないということでもあるのです。

◆補足 弱酸性の罠

弱酸性を好む魚だから、pH5あたりでもいけるだろう…

この考えは間違いです。

弱酸性を好む魚でも、pHが落ちすぎると体調を崩す魚もいるのです。

アクアリウムの世界ではpH5以下は極端に低い世界だとされています。

このあたりの水質を好む魚は低pHと呼ばれたりして区別されていることもあります。

ブラックウォーターで有名で、熱帯魚マニアにも大人気の産地の一つであるネグロ川の魚のいくつかなどが低pHと呼ばれたりしています。

(画像:エリザベサエ

文中で紹介したミウア、上の写真のエリザベサエなどはもとはネグロ川の魚で、美しく興味深い生態からとても人気が高いです。

低pHの環境を維持するのは少し何度が高くマニア向けと言われていますが、そこを好む魚には素敵な種類も多いのでいつか挑戦したいという方も多いのではないでしょうか?

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