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失敗しないミナミヌマエビの最適な繁殖環境の作り方

   

唐突ですが、ミナミヌマエビの繁殖は「環境」をつくることに尽きると言っても過言ではありません。

環境を用意することでミナミヌマエビは自然と増えていくものなのです。

今回はそんなミナミヌマエビの繁殖環境の作り方をお話しします。

ミナミヌマエビの繁殖に必要なもの

ミナミヌマエビの繁殖に必要な要素で大切なものに

・足場
・餌
・落ち着いた水

があります。

まずはこの3つの要素を中心にした話をしていきます。

エビにとっての足場

ミナミヌマエビは魚と違い「足場」を必要とする水中生物です。

泳いで移動することももちろんありますが、基本的には「何かにつかまり餌を食べている」ことの多い生き物なのです。

この足場はミナミヌマエビの繁殖にも関係していきます。

落ち着く場所が多ければ、多いほど繁殖はよく行われるからです。

ではどのような足場が良いのか、その例を紹介していきます。

①水草

まず思いつくのはこれでしょう。

アナカリス、マツモ、ウィローモス等、よく伸びて丈夫なこれらの水草はとてもよい足場となります。

(画像:ミナミヌマエビとマツモ

多めに水草を入れておくと、ミナミヌマエビが「割と立体的な活動」を行うエビだと理解できるでしょう。

小さめの水槽等の、「底面積の少ない」飼育環境の場合はこれらでスペースを、「立体的に」増やしてあげましょう。

②流木や石

こちらもスペースを立体的にします。

ガラス等と違いざらついた表面をもつこれらは足場として、よく機能します。

③スポンジフィルター

濾過用のスポンジフィルター等も、彼らの足場となります。

水槽内でこれらを使用するときは、少し大きめにしてもよいでしょう。

④その他

その他園芸用の鉢底ネット等も、足場として利用できます。

また、発泡スチロール容器のような表面に細かな凹凸のあるものを使用すれば、「容器の壁面が足場として機能」します。

そこに水草や鉢底ネットをいれれば、かなりの足場面積を稼ぐことができます。

餌についての考え方

ミナミヌマエビを飼育していると砂や流木の表面、また水草やスポンジフィルター等を連続してつまむようにして、「何かを食べている姿」を見ると思います。

それこそが、ミナミヌマエビの餌に対する考え方の基本なのです。

彼らはそこにある「何か」を食べています。

それは小さな微生物だったりします。

それらが多く発生している環境こそが、ミナミヌマエビにとって適正だといえます。

屋外飼育であればほぼ自然発生的に、室内でもペースは落ちますが少しづつそれらはわいてきます。

屋内の場合は、ウィローモスやスポンジフィルター、または底砂用の「ソイル」等にそれらは発生しやすいです。

壁面に発生するコケをある程度残しておくのも良いでしょう。

また、照明をあてやることも、「微生物の発生」を促しますので行ったほうがよいでしょう。

「目に見えないもの」を食べているかどうかを確認したければ、「糞」をしているかどうかを見るとよいでしょう。

ちゃんと餌をとれていれば、飼育している何匹かのなかに、おしりに糞をぶら下げている個体がいると思います。

繁殖しやすい環境とは、そういった「目に見えない餌」が豊富にある場所です。

それは大人のエビだけでなく、生まれたばかりの稚エビの餌としても、申し分なく機能してくれるからです。

もちろん人工飼料も使うことは悪いことではありません。

環境によっては餌、が「足りない」こともあるからです。

屋外飼育ではあまり人工飼料を必要としない環境になりやすいですが、そうなりにくい室内では「様子を見ながら」与えていくとよいでしょう。(屋外でも与える場合はあります。)

与えるときは「エビが集まってくるか」を基準に考えます。

集まりが悪い時は、間をあけたりして調整を行います。

また人工飼料の与え過ぎは「水質の悪化」をまねきますので注意が必要です。

少し餌に関する話が長くなってしまいましたが、良い環境を作りたければ、「エビは与える餌以外にも何かを食べている」ということを覚えておいて欲しいのです。

落ち着いた水

エビの飼育には落ち着いた水が必要です。

ミナミヌマエビは、水質の急変に弱く、一度に大量の換水等をしないほうが良いというのが基本飼育法です。

ただ、その為には「しっかりと水を作って」おかなければなりません。

水量が多めの容器を使用すれば良いのですが、スペースの関係で小さめの容器になる場合は、「スポンジフィルター」等を使用して濾過力を上げてやると良いです。

動いている水は悪くなりにくいということも覚えておいてください。

それに加え、「水中に溶けている酸素」と「水温」も重要です。

ミナミヌマエビにとっては、あまり高温になるのは好ましくありません。

暑ければ暑いほど、「水中に溶けた酸素」は減りやすいので、「エアレーション」などを行うなどの対策をしてください。

エビは水中の「溶存酸素量」が多い水を好みます。

ミナミヌマエビは温度耐性が小型のエビとしては広いほうですが、30℃を越えるような水温は極力避けてください。

屋外の場合は水を多めにし、簾などで直射日光を避けるなどで調整しましょう。

水面に発泡スチロールの板を浮かべておくのもオススメです。

同じ日本の屋外でも、逃げ場の多い自然環境とは違いますので、そういったことを気をつけるようにします。

その他のポイント

その他にも。色々なポイントをおさえることでより良い環境を作ります。

ミナミヌマエビだけで飼うこと

ミナミヌマエビは自然界でも捕食されることの多い生き物です。

繁殖を狙うときはできるだけ「ミナミヌマエビ」だけで飼育しましょう。

(画像:ミナミヌマエビ

・水流の弱い部分をつくること

水槽飼育でフィルターを使用する場合、流木などの障害物を利用して、「ある程度水流の弱い」場所を作りましょう。

生まれたての稚エビなどが疲れてしまわないためです。

・掃除の時に注意しよう

水換え時の排水中などに、稚エビを吸い込んだりしてしまわないようにしましょう。

生まれたばかりはとても小さいので特に気をつけてください。

繁殖がうまくいくと、「常に稚エビがいる」様な状況になることもあります。

(画像:エアストーン

エアーチューブの先にエアーストーンをつけるなど、吸い込まないような道具を使い排水するなどの対策をしてください。

・飛び出しに気をつけよう

ミナミヌマエビは濡れた壁面などを登り、水槽外に出てしまうことがあります。

少し水深を下げるなどをして脱走を防止しましょう。

このようなポイントをよく「観察」していくことで繁殖を上手く行かせることができます。

環境を用意するということは

環境づくりで大切なことは、「しばらく待つ」ということです。

何を待つかといえば、「エビを飼育すること」をまつのです。

室内にしろ屋外にしろ、セッティングしてしばらくは、エビを入れないようにします。

そうすることで環境を落ち着けたり、水温の変化などの「飼育状況」を事前に見ておくことができます。

ミナミヌマエビの繁殖をするあなたへ

最後に、少し環境と違う話を一つ聞いてもらいたいと思います。

ミナミヌマエビは海外産の似た品種とも交雑しやすく、現在では野生下にもそういった「ハイブリッド」が存在してしまっています。

それはなぜかというと飼育されていたものが河川に「逃された」からなのです。

それと同様に、「地域」のちがうミナミヌマエビも交雑してしまっています。

ミナミヌマエビは環境ができれば非常によく増えます。

ただその増えた個体を「絶対に」逃さないでください。

野生で捕まえたものも飼育してしまったら、餌などが違うものになりますので、もといた場所に戻さないほうが良いほどです。

それくらいに自然というものはデリケートなのです。

ミナミヌマエビは基本的に「スペース」にたいして増えていきます。

ある一定数で繁殖のペースは落ちますので、むやみに飼育容器を増やしていかなければ良いのです。

必ず管理できる範囲内で彼らの繁殖を楽しんで下さい。

また知人にわけてあげるときも、このことをちゃんと話してあげてください。

今自然界で起きている交雑は、「広い場所に逃がしてあげたいという善意」から来ている場合もあるのです。

またその逆で、人気故の乱獲もすすんでいます。

自然下のミナミヌマエビを見つけた場所を、ネット上に掲載したりしないようにしましょう。

すぐにその場は荒らされてしまいます。

難しい話をしてしまいましたが、ミナミヌマエビの繁殖は「非常に興味深く面白い」ものです。

基本的に同じ容器内で隔離することなく、子供が増えていくというのも、親しみやすい要因の一つでしょう。

ミナミヌマエビが繁殖するということは、良い飼育環境であることの証明でもあります。

是非皆さんも「自然にミナミヌマエビが増える」という環境をつくりあげてみてください。

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