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ワイルド物はなぜ高い?ディスカスにベタ?ミナミヌマエビ?

      2016/01/24

ワイルドディスカス、コリドラス、ベタ、カラシン…

何故かワイルドとつくと高額になる魚達。

今回はいつもの飼育法やレビュー、魚の紹介とは違う、ちょっとした小話です。

◆そもそもワイルドってなに?

ワイルドとはそのまま「野生」

 

基本的には野生で採取した個体の呼び名になります。

ものによっては野生で採取した個体を親に、国内繁殖をしたものを「ワイルド F1」という表記などで販売することもあるので、慣れないうちはややこしいかもしれません。

そのような感じで、用語としてのワイルドとは、繁殖個体まで含めた「改良されていない野生そのままの姿のもの」をさすこともあるのです。

F1、F2というのはそれが何世代目ということの表記なのですが、それが無いこともあります。

例えば「ワイルドベタのブリード物」

変な感じがするかもしれませんが、これも言葉としては成立してしまいます。

その一方で、野生そのままの姿でも「ワイルド」と「ブリード」とわけられているものもたくさん。

このあたりは種類や販売店によっても違うので、慣れていくしか無い部分はあります。

だからこそ、ワイルドものは養殖物に比べて高い…そんなイメージが有りますが全部が全部そういうわけではなかったりもするのです。

 

今回はそんなワイルドものについて、いくつかの生き物に登場してもらって学んでみましょう。

◆ワイルドディスカス

ヘッケル、アレンカー。

ワイルドディスカスは「ワイルド物が高いというイメージそのまま」といえる価格で販売されていることも多いです。

ブリード物でも、カラーや状態、レアリティなどで値段が変わり、中には高額なものもいますが、そちらはディスカスに力を入れているようなお店で無いとなかなか見かけることが出来ません。

 

最近では安価に流通する養殖ディスカスのイメージが強いのではないでしょうか?

 

その安いディスカスが悪いというわけではありませんが、ワイルドものとは大きく違います。

 

安く流通するディスカスは基本的に改良品種だからです。

 

扱いの難しかったりするワイルドものは、日本国内で繁殖された個体でもそれらより高く販売されます。

(画像:ワイルドディスカス ヘッケル

ディスカスのワイルドもの。

これは誰もが思い描く「希少価値の高い高額なワイルドもの」のイメージそのものなのかもしれません。

そこにある魅力はやはりワイルドだからこそのもの。

多くの人を惹きつけてやまないのが誰でもわかる、野生の風格です。

◆ワイルドベタ

ワイルドベタ。

これはよく見かけるヒレの大きな「改良ベタ」とは別物だといえます。

ワイルドベタというくくりは広く、野生で採れる、ワイルドの「ベタと名のつく魚」の総称なので、とても数多くの種類が入るのです。

 

ベタは皆さんがよく目にするあの改良ベタだけではないのです。

(画像:ワイルドベタとよばれるものの一種)

ワイルドベタの中には今の改良ベタの大元だと言われている「ベタ・スプレンデンス」も含まれますが、繁殖の形態そのものが違う魚も含まれています。

究極のワイルドベタとも言われる「ベタ・マクロストマ」という魚がいますが、知らない人が見たら「ベタ」だとは思わないんではないでしょうか?

体格も立派で、ヒレも短く身体も大きい。

とても魅了的な種ですが

「ベタ・マクロストマ=改良ベタの元になった原種(ワイルドもの)」
というわけではないので、覚えておきましょう。

◆ワイルドのミナミヌマエビ?

ワイルドのミナミヌマエビ。

簡単にいえば、人の手元でなく日本の河川に元々生息していたミナミヌマエビ、それのことです。

これは特に高額になることはありません。

それは何故なら生息地の幅が広く、少し知識のある人には入手が簡単だからです。

ですが、ここには大きな問題があるのです。

ミナミヌマエビはだんだん生息数を減らしており、その理由の一つとして乱獲があるのです。

また、購入した「その川のものとは微妙に違う」ミナミヌマエビを身勝手に放流し、地域特有の特徴が失われる…ということも起きています。

そうなってしまうと、そのミナミヌマエビはある種「ワイルド」とはいえなくなるのです。

日本に生息する「外来種」

それをワイルドものとは呼びません。

それに近いことが、国内のミナミヌマエビで起きているのです。

国内同士だけでなく、外来種のエビも放流され、ミナミヌマエビとのハイブリッド個体も確認されています。

似たような現象は「メダカ」でもおきていますね。

ワイルドとは何か。

そういう事を学ぶには、何も遠くのアマゾン川の生き物ではなく、身近な生物に教われることなのです。

◆ワイルドしかいないもの

アクアリウムの世界では実は驚くほど「ワイルドもの」が流通しているのです。

中にはワイルドと表記されていなくてもワイルドであることも。

それはまだ繁殖が確立されておらず、基本ワイルドものしかいない魚によく見られます。

しかもそれがポピュラーな種類だったりするので、意外と安価だったりすることもあるのです。

ワイルドなのか、ブリードなのか。

その違いを知ることはいろいろな事に触れることです。

また極端なことを言ってしまえば、元は全てワイルドなのです。

改良品種も大元はワイルド。

そう考えると、観賞魚という歴史がいかに深く長いものかが見えてくるような気がしませんか?

 - 魚飼育の知識